『FLAT』作品解説
狂おしく美しい、“ファッション→ダンス”パフォーマンス
2008年10月13日に鰻谷
燦粋にて、たった2回だけ上演された『闇闇
yamiyami』。
服飾作家・田川朋子の新作ファッションショーでありながら、同時にダンスパフォーマンスでもあり、 ライブコンサートでもあり、インスタレーションでもあるという不思議なステージは、
入場制限するほどの話題を呼び、盛況のうちに終了しました。
あれから一年。 初演時の出演者・スタッフに新たなメンバーも加わり、『闇闇 yamiyami』を『FLAT』へと織り直します。
もちろん、出発点は田川朋子の手による繊細で大胆な服の数々。青・白・赤・黒という4つの異なるコンセプトでデザイン・製作された服と、 それを身につけた人体の美しさを観客に提示するための更なる可能性を探るべく、
あくまでもファッションショーであった前回とは異なるアプローチ…舞台作品としての再創造を試みます。
◎SEN|tomoco tagawa fashion show & performance「闇闇 yamiyami」
スライドショウ:http://www.tomocotagawa.com/works/portfolio/![]()
妄想してみる。
一枚の布を広げ、鋏を手にした女性を。
布が、切り裂かれ縫い合わされ、ヒトノカタチへと生まれ変わっていく様を。
部屋の扉を開けて、光と音の中へと歩き出していくその姿を。
田川朋子が作る服は、妄想をはらんでいる。
布の手触りや色や匂いが、彼女の中で物語として結びついた時、一着の服が生まれる。
一枚の布につき、一つの物語。
ふと立ち止まり、ヒトノカタチは思い出す。
わたしは一枚の布だった。
わたしは一枚の皮膚だった。
わたしは一枚の地図だった。
決して語られることはないその物語を。
彼女が歩いた距離を、時間を。
彼女が感じた音を、光を。
妄想してみる。
text by サカイヒロト(WI’RE)
